ITと中核的人材のコンピテンシーに関する考察
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概要
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インターネットに代表されるIT化が加速度的に進行し、産業モデル、ビジネスモデル、組織モデルの変容が現出している。そのことは、個々の職務の機能、範囲、構造、行動特性にも影響を与えている。本研究の目的は、このような問題意識に基づき、調査を通じて、中核的な人材の行動特性、能力に、ITの進展が与えている変化の分析を行い、今後の企業における必要な能力像の展望について知見を得ることである。 今回、筆者らが行った調査について、まず前提と、分析的枠組みを示し、IT化による能力上の影響度を調査結果から明らかにする。次に、IT化によるコンピテンシー変化の特定と、影響度に対応した必要能力を分析、特徴的な傾向を整理する。 IT化は、職務の遂行方法を、定量化された統計的情報をもとに、科学的に組み立てていくことを促進する。中核的人材には、情報を科学的手法で操作する能力を基本要件とし、十分条件としては、専門能力の高度化、専門能力の革新が認められ、"絶えざる思考の革新"を必要としていることが考察される。
- 2000-10-28