日本の素材型化学企業の企業間競争
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概要
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最近、日本の素材型化学企業を中心にして化学業界の再編がすすんでいる。このような企業動向の背景には、中核となる事業の取捨選択にともなって、生産能力および技術力を増強するというねらいがあると考えられる。本報告では、素材型化学企業の企業間競争をとらえるために、素材型化学企業の競争優位を形成する要因は生産能力と技術力を獲得することであり、最近の業界再編はこれまでの同質化競争から差別化競争への変化であるとする仮説を設定した。つぎに、この仮説の妥当性を、素材型化学企業の特性をふまえて考察するとともに、競争優位の獲得が、従来の事業の組み合わせを考慮に入れた事業の絞り込みと、自社独自の事業構造をつくろうとする意図のもとに行われているものであることを考察している。
- 2001-06-22