日本型経営システムとMBAの課題
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
「日本型」の経営システムと大学の教育制度とは相互の補完、依存する「制度的補完性」をもつものと考えられる。特に日本の雇用の側面では大学と企業が「あいまいな成績主義」といった属性によって結びついているといえる。こうした「日本型」の雇用システムの特徴は、現在漸増傾向にあるMBA取得者の評価、処遇の問題とも関係している。一般的に日本企業においてはMBAは積極的に評価されないが、その理由は何かを検討する必要がある。金融機関のMBAについての調査をみる限り、はやり日本企業においてはMBAは「日本型」の雇用システムのなかに埋没しつつあると言わざるを得ないのが現状である。こうしたMBAに対する評価、処遇を改善するためには、大学側においても成績評価やカリキュラムの明確化などが求められよう。こうした大学教育の改革は、MBAに対する適切な人事政策が可能としひいては「日本型」の経営システムの改革につながるのである。
- 1999-10-30
著者
関連論文
- 国内 MBA 雇用の課題と大学の役割
- GECSの事業戦略の基本構造 : 買収と撤退のダイナミクス
- 「日本型MBA」の経済分析 : MBA転職市場の活性化にむけて
- 主要邦銀におけるMBAの位置付け
- 日本型経営システムとMBAの課題
- 日本型経済システムと職業型大学院の課題 ; 日米MBAコースの分析を中心に
- 日本的雇用慣行の条件変化と職業能力開発行政の課題