熱帯畑作と環境保全
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概要
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当面, 爆発的な人口増加が続く中で, 全耕地の8割及び作物総生産高の6割を占める天水農業地域は過大な食糧農業開発のため土地資源の劣化及び環境破壊が加速し, 持続的な農業開発が危惧されている.脆弱な生態系と開発から取り残された地域を多く占める同地域の持続的な農業開発及び天然資源の保護は深刻な地球規模の課題となっている.CGIAR傘下の国際農業研究機関等は関係各国と協力して問題地域の把握と課題の解明を急ぐと共に資源ベース, 自然界の物質循環メカニズムと調和する持続的天水農業システムの確立の研究開発に鋭意取り組んでいる.マメ科作物の適切な導入活用による栽培技術の確立は農業投入資源の限られた又生産能力が後退しているこれら地域の一つの有望な研究開発課題と見られている.本稿では, CGIAR傘下の国際農業研究機関等の熱帯畑作と環境保全の最近の調査研究及び研究開発動向を概査し, 今後のわが国の研究開発協力の参考に資するものである.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1993-06-01