バングラディッシュにおけるハイブリッドライスの評価
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概要
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バングラディッシュで主に栽培されている多収量品種ダーン(BRRI:バングラディッシュイネ研究所のDhan-29)(control)と中国から1品種およびインドから3品種,計4品種の輸入したハイブリッドライスをバングラディッシュ内の33箇所の水田で比較栽培した.そして収量および物理化学特性と費用対効果が高いかどうかを比較し,ハイブリッドライスの評価を行った.ハイブリッドライスの収量,特に中国から輸入されたハイブリッドライス:ショナルバングラ- 1 (Sonarbangla-1)は,すべての試験で用いたパラメーターにおいて最も優れていた.一方,他の3つのインドから輸入されたアマールシリ- 1 (Amarsiri-1),アーロック(Aalok)およびロックナッス(Loknath)はバングラディッシュ品種ダーンに比べて劣っていた.収量から見るとショナルバングラ-1は7.55t ha であり,バングラディッシュ品種ダーンは6.26 t ha であったことから約20%収量が高かった.ハイブリッドライスの収量増加の要因は35%籾重が増大し,また穂に対する籾の割合が28%増加していたことにあると考えられる.また,ショナルバングラ-1は他の品種より栽培期間が短かった.栽培に関しての総費用および支払い費用を算出すると,ショナルバングラ-1は他の品種に比べてそれぞれ約16%と32%程度高いことが明らかとなった.しかしながら,ショナルバングラ-1はバングラディッシュ品種ダーンに比べ5%コストが高くなるものの,純利益は21%高かった.以上の結果からショナルバングラ-1は,バングラディッシュの稲作に貢献できるハイブリッドライスと考えられる.
- 2003-09-01
著者
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Parvez M
National Inst. Agro‐environ. Sci.
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Parvez Mohammad
Chemical Ecology Unit National Institute For Agro-environmental Sciences
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PARVEZ SYEDA
Chemical Ecology Unit, National Institute for Agro-Environmental Sciences
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Rashid Md.
Agricultural Advisory Society
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Parvez S
Chemical Ecology Unit National Institute For Agro-environmental Sciences:laboratory Of Pomology Inst
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ISLAM Md.
Agricultural Advisory Society
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