ネパール東部丘陵地帯におけるトウモロコシ(Zea mays)との間作によるジャガイモ(Solanum tuberosum)の最大限持続的可能な生産高の追求
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概要
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ネパールの丘陵地帯において, トウモロコシ(Zea mays)と間作されたジャガイモ(Solanum tuberosum)の収量を調査, 検討した.調査は, (1)植付け時期の違いによる間作ジャガイモの収量変化, および(2)生育後期に発生するジャガイモ疫病(potato blight)軽減のための殺菌剤使用, の各項目について検討することを目的に実施した.1994,1995の2ヵ年にわたって, 標高2,200メートルの圃場において, ジャガイモ在来3品種(Rato Aalu, Sarkari Seto, Hale)をトウモロコシ在来品種(Seti Makai)と間作し, 生育を調査した.ジャガイモの植付け時期の違いによる調査は両年とも実施し, ジャガイモ疫病と殺菌剤に関する調査は1995年に実施した.Rato Aalu, Sarkari Seto, Haleの各在来品種の収量は植付け時期が早まると高くなり, 植付け時期が遅くなるにつれ収量も低下した.ジャガイモ疫病防除を目的とした殺菌剤施用により単作で塊茎収量は19t・ha^<-1>まで増加したが, 間作した場合の収量増加分は僅かであった.しかしいずれも殺菌剤施用区は無施用区の収量水準をいずれも上回っていた.トウモロコシの収量はジャガイモ収量の増加には影響されなかった.両実験ともLERs(Land Equivalent Ratios)は0.93〜1.89の値となり, 2作物の間作は収量増加をもたらしていた.間作されたジャガイモ在来品種は塊茎収量の増加を短期間に成し得ることが認められた.この様な収量増加の持続性についても考察した.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 2001-09-01
著者
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Lee H.c.
Imperial College At Wye University Of London
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CHAND S.P.
Imperial College at Wye, University of London
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SCARISBRICK D.H.
Imperial College at Wye, University of London
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TOLLERVEY F.E.
Imperial College at Wye, University of London
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Chand S.p.
Imperial College At Wye University Of London
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Tollervey F.e.
Imperial College At Wye University Of London
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Scarisbrick D.h.
Imperial College At Wye University Of London