熱帯地域における土壌肥沃度の回復のための下水汚泥の利用
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概要
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無機質肥料の利用コスト低減を目的として, 下水汚泥施用による土壌肥沃度改善の可能性をナイジェリア, イバダンにおいて検討した.乾燥下水汚泥は, イバダン大学下水処理プラントで製造し, 10年以上施肥せずに連作していた土壌に施用した.栽培試験は, 下水汚泥の施用量を7段階(0,5,10,15,20,25,30t/ha)とし, トウモロコシ(Zea mays L.)を供試した.土壌の肥沃度の変化を調べるため, 汚泥を施用する前後の土壌分析を行った.下水汚泥の施用は土壌の有機物含量を66%, 全Nと可給態Pを27%, 置換性Caを40%, 置換性Kを31%それぞれ増加させた.トウモロコシの草丈, 茎周長, 子実収量は, 汚泥処理により有意に増加した.土壌養分とトウモロコシの生育を考慮した場合, 汚泥の最適施用量は15t/haと推定された.
- 日本熱帯農業学会の論文
- 1999-09-01
著者
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Eneji A
カラバー大学農学部:(現)鳥取大学大学院連合農学研究科土壌学研究室
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Ayade Benedict
イバダン大学理学部
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Eneji Anthony
カラバー大学農学部:(現)鳥取大学大学院連合農学研究科土壌学研究室
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OLUKAYODE Babajide
イバダン大学理学部