9-11 海底鉱物画像の高速計測アルゴリズム
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概要
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本報告は近年とみにその重要性が指摘されている深海底鉱物資源(マンガンノジュール)の水中テレビによる高速探査に対応するため政府出資により開発された高速画像計測アルゴリズムの概要に関するものである。マンガンノジュールは賦存様態が特殊であり深海3千〜6千mの海底面上に直径3〜4cmの粒子状にてほぼ一層のみ賦存し(写真1)可視状態でその賦存量が把握できるため、従来その探査には深海テレビによる海底直視、海底面上のサンプル採取等の方法がとられている。今般、通産省、金属鉱業事業団が建造中のノジュール探査専用船ではこの鉱物テレビ画像の実時間自動計測が主要な課題となっており、特に探査船の高速運行の必要から計測周期目標は1秒間となっていて一般粒子画像の計測処理時間より1〜2桁の高速化が事業団より要請されている。これに対応するため画像計測法の視点を変え、静止画素行列から粒子個別に直径等を導出せず、テレビ自体の空間情報の時間系変換と略々球型の複数多種直径粒子画像テクスチャの統計的性質を利用するアルゴリズムを開発することにより高速化を計ったものである。
- 一般社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1978-07-01