6-10 インパットダィオードを用いた13GHzテレビ中継装置
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概要
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インパットダィオードを用いた13GHz帯出力1Wのアップコンバータ方式送信装置(TV-1チャンネル伝送用)の試作結果を報告する。インパットダイオード発振器をマイクロ波直接発振源として13GHz帯の送信局部発振源に用いた例はすくなく, 主として現在実用化されているのはガンダイオード発振器である。これはガンがインパットに比較して低雑音, 低電圧動作の利点のためであるが, アップコンバータ方式の場合は高周波数安定度及び高出力が要求されるため, ダイオード単体の温度変化による発振周波数変動が一桁程度良好なインパット発振器を採用した。この結果ガン発振器の場合に良く用いられるバイアス電圧変化による周波数温度補償法等を使用せずに高周波数安定度, 高出力の局部発振源が得られた。雑音特性は発振器の安定化のために付加した空胴共振器による自己注入同期作用により, テレビ信号のFM伝送には充分支障のない程度までに改善されている。送信電力増巾器にはインパットのもつ負性抵抗を利用し, サーキュレータにより入出力を分離した反射形負性抵抗増巾器を採用し, 2段構成にすることで広帯域, 高出力の特性を得ている。本増巾器は注入同期増巾器の場合の同期はずれ時の不要輻射の恐れがなく安定である。なお本装置に用いられたインパットは動作電流を推定故障率1000FITを与える値から20%〜30%前後低減しており最高使用周囲温度においても推定故障率で約200FITを得ている。
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1976-07-01
著者
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