5.外国の動向 : 3D Imaging and 3D Television (<特集>立体感と3次元情報)
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概要
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本論は, 3次元画像について, メガネあり/なしでのシステム, 3次元テレビへの応用, ディスプレイ, ディジタル伝送での符号化について, 現状をわかりやすく紹介している.特にヨーロッパでの実績について, 具体的に例を挙げており興味深い.例えば, 8年ほど前, ヨーロッパでアナグリフ方式による3次元テレビを実験的に放送し, 必ずしも成功をおさめなかったことが述べてある.また, この3Dをテレビへ応用する場合の問題点をいくつか挙げている.そのひとつに, 帯域圧縮技術があり, 左眼・右眼用の2種の画像を用いることで, 25%の圧縮が行われたことを紹介している.これらを基礎にフランスCCETTはMAC方式に応用するシステムの開発を行っている.筆者は, この3次元テレビがリモートコントロール操作, 医用やCADなどの専門分野に非常に有効であることを確信している.しかし一方では, HDTVの次は3DTVと思いつつも, 一般の放送への応用には, まだ検討すべき技術的な課題が多いと考えている.
- 1991-04-20