CRT用高電流密度陰極
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概要
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CRTの多様化, 高性能化が進み, 従来, CRT用陰極として使用されてきた酸化物被覆型陰極は電流密度の点で限界にある, 高輝度化や高解像度化などの性能向上を更に進めるために, CRTに適合した高電流負荷に耐える陰極が求められている.含浸型陰極は高電流動作が可能であるが, CRT電子銃に用いるには問題が多い.また, 酸化スカンジウム分散型陰極は電流密度の点で充分ではない.その一因は, CRT用陰極の開発時に配慮すべき指針, すなわち, CRT自体と製造に関する諸要件が明白でないことにあると考える.本稿は, 陰極が配置される電子銃に関わる諸問題とCRT製造上の技術的要件を明かにし, その観点から, 現在までに開発されたCRT用陰極の性能をCRTへの適合性の立場から評価する.我々が問題にするのは, 高温動作する陰極からの電子放射材料の蒸発, 電極の熱変形, そして, CRT製造工程での雰囲気汚染, 既設設備の活用, 生産性などである, さらに, 解決すべき問題点とそのための具体的研究課題を指摘する.
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1990-06-20
著者
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