1982 IEDM
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概要
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1982 IEDM(International Electron Devices Meeting)は, 12月13〜15日の3日間, San Francisco Hilton and Towerで開催された.IEDMは, 例年Washington D.C.で開催されてきたが, 今回初めてSan Franciscoに会場を移して行われた.これは, 参加者の地域が広がってきているための配慮で, 今後はWashington D.C.とSan Franciscoで交互に開催するとのことである, 今年で28年目を迎え, ますます盛況の感がある.プレナリーセッションでは約2,000人の参加者が, 会場にあてられた広いBallroomを埋めつくし, 冒頭3ヵ所のスクリーンに「1982 IEDM」の文字を写し出してChairmanの挨拶が行われるなど, 学会を盛り上げる演出効果は充分で, 筆者をして28年目を迎えたIEDMの歴史と伝統をずしりと感じさせられた.プレナリーセッションでは, "Device Technologies for High Speed Logic", "Integrated Power Devices", "Automation in Semiconductor Fabrication"と題するおのおの分野の異なった3つの講演がなされた.これらは, 2日目のイブニングセッションでもパネルディスカッションの形で取り上げられ, 今回の中心的テーマであった.また, 2日目のLunchion Sessionでは, "Intelligent Robbots for Industry"と題したSRIのNitzan氏の講演が行われた.これは, ジョークをまじえた巧みな講演で, 内容がロボットだけにIEDMとしては異色で興味深かった.論文の発表は, 表1に示すとおり6つの分野をさらに細分化した計26セッションに分けて行われた.今年は, 米国を中心とした17ヵ国から計425件の投稿があり, うち188件が受理され, Late Newsを含めて200件が発表された.国別内訳では, 米国が134件, 次いで日本がLate Newsを含めて52件と全体の1/4を越える件数であった.これは, 会議が米国で開催されることのハンディキャップを考慮すると, わが国の半導体を中心とした技術水準の高さを示す数字とも受け取れよう.発表は6会場にわかれて行われたため, 興味ある発表のすべてを聴講するのは必ずしも容易ではなかった.しかし, 少くとも筆者の出席した会場はどこも活気があり, 参加者の意欲がうかがえた.以下筆者が主に出席したDetectors, Sensors, and Displaysの分野での発表内容を報告する.
- 1983-03-20