JPEG符号化における色空間と画像品質の関係 : 画像情報記録,コンシューマエレクトロニクス
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概要
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カラー静止画圧縮方式としてはJPEGがあるが、圧縮時の色空間の選択については規定されていない。そこで、圧縮効率の良い、または画像再現性の良い色空間を見つける事が必要となってくる。色空間で同一の圧縮率で圧縮復元した画像の品質の差異を評価する。圧縮率は、0.50、0.75、1.00、2、00bpp4種類。圧縮時の色空間として代表的な5種類(NTSC-RGB、CIEXYZ、CIELAB、CIELUV、YCbCr)を選んだ。評価は、色差による客観評価、および主観評価で行ない、多変量解析により主観評価の結果を解析した。客観評価では色差の小さいものから、CIELUV、CIELAB、YCbCR、RGB、XYZの順であり、主観評価では評価値の高いものから、YCbCR、CIELUV、CIELAB、RGB、XYZの順であるが、輝度色度系の各色空間の差は小さい。色空間と画像圧縮の関係がかなり明確になった。客観評価、主観評価では妥当な結果が得られている。また実際に主観評価を行なうことにより、その評価方法と解析方法を確立したので、今後の画像評価でも活用できると思われる。
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 1992-10-16