斜方蒸着テープの記録機構 : 画像記録情報

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概要

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最適記録電流で記録されたMEテープの孤立再生波形の位相歪は、正方向記録の場合20°、逆方向記録の場合、25°であり、これは磁化ベクトルの傾きを示している。また、正方向記録の場合、この磁化ベクトルの方向は記録電流にほとんど依存せず、ほぼ磁化容易軸の方向に安定に存在している。容易軸方向にのみ磁化が残るとした媒体モデルに於て、磁化回転の凍結機構を加えてモデルを提案した。このモデルによると、正方向記録の場合、ヘッド磁界のリーディングエッジで反転した磁化は、ヘッドギャップ近傍の強い磁界で、さらに回転を始める。この磁化の方向が困難軸を超えた場合、磁化は再び反転し、最終的に、遷移領域はトレーリングエッジ側でのヘッド磁界の方向と困難軸の関係によって決定される。この場合、遷移領域の傾きは、磁化ベクトルとほぼ平行になり、また記録電流にはほとんど依存しない。
社団法人映像情報メディア学会の論文
1990-05-15

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