受像の大きさに関する二三の実験
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概要
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テレビジョンの画像を見る場合、画面からある距離以上離れるとき走査線が見えなくなる。丁度走査線が見えなくなる距離をテレビジョンの適視距離といわれ、走査線525本のテレビジョンにおいては、過面の縦の長さの約7倍の距離とされている。適視距離は像の明るさ、見る人の視力、スポットの大きさ、蛍光色等によっても異なつた値となるが、平均して7倍前後とみなされる。従って, 技術的な面からすれば、画面の大きさが異なっても、画面の縦の長さに比例した適視距離から見ればよいことになるが、事実はこれと多少異なるよっである。われわれがテレビジョンの像を見るときには、画面の大きさを相当問題にする。小さなテレビジョンの像を長時間見ていると、眼が痛くなるということもしばしば訴えられる。従ってテレビジョン受像機の画面の大きさは、技術的、心理斈的および生理斈的な立場から考慮されなければならないように思われる。一方、テレビジョン受像機をわが国で普及するのには、どの程度の大きさの画面のものが適しているかということも当面の問題である。この問題は, わが国の一般家庭の部屋の大きさ, 世帯の人数および生活水準に応ずるような受像機の価格なども併わせて考慮されなければならない。この解答は十分な調査と研究を行った上でないとなかなか得られるものではないが、最近この目的のために行った一、二の実験を御紹介する。
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
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