色材層における散乱と多重反射を考慮した反射率の計算-I(エレクトログラフィ特集)
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概要
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電子写真の反射画像において多重反射を考慮した反射スペクトルの計算値と実測値とは一致しない。差分のスペクトル(Sd)は透過画像で測定した散乱スペクトル(St)と形状が似ており、不一致の原因は散乱成分によると考えた。しかし、SdはStより一桁程度大きく、反射画像では散乱成分の寄与が増えると推察した。本報では散乱のある色材層を持つ反射及び透過画像において散乱成分の反射率への影響を計算した。計算では色材層における散乱、吸収と多重反射を考慮した。計算結果は、散乱成分が反射率を最も増加させる透過率1において、反射画像における増加量は透過画像の約20〜30倍に及ぶことを示唆した。増加量の違いは、反射画像においては照明光および散乱光自身の多重反射成分が著しく大きいことに起因する。
- 社団法人映像情報メディア学会の論文
- 2003-02-13
著者
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