電子線照射による硫化亜鉛粉末蛍光体のEL特性の変化(発光型/非発光型ディスプレイ合同研究会)
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概要
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近年,粉末EL蛍光体の輝度の顕著な改善がなされ,現在更なる性能の向上のために新しい取り組みが必要とされている。本論文では,銅付活硫化亜鉛EL蛍光体粉末の合成及び電子線照射による特性の変化の結果を報告する。蛍光体は石英封管中で合成された。電子線照射は工業規模の共鳴変換形電子加速器を用いて行われた。900eVの電子で照射した場合,2.5-20Mradの吸収ドーズ量の範囲で輝度が2倍に向上することが見出された。輝度の向上は駆動電圧が低いほど大きく,これは小さな蛍光体粒子と大きなそれとの間で照射の作用が異なることによると考えられる。電子線処理によって惹き起こされた粒子表面状態の変化についても考察した。輝度の向上は,照射しない場合に既に示されたように,比表面吸収中心の数の減少に関係している。照射によって欠陥がアニールされ且つZnS-Cu_2S固溶体が分解し,その結果,EL蛍光体の輝度が改善されることが示唆された。
- 2002-01-24
著者
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Korsakov V.
St. Petersburg Institute Of Technology
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Sychov M.
静岡大学サテライトベンチャービジネスラボラトリー
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Mjakin S.
Technology Center RADIANT
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Nakanishi Y.
静岡大学電子工学研究所
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Havanova L.
St. Petersburg Institute of Technology
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Cheremisina O.
St. Petersburg Institute of Technology
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Sychov M.M.
静岡大学サテライトベンチャービジネスラボラトリー
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Havanova L.V.
Technology Center RADIANT