ヤブキリの発音変異 : I. 発音型の分類
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概要
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1.ヤブキリTettigonia orientalisの発音をペンオッシログラフ並びにサウンドスペクトログラフによって解折し, 短鳴型と長鳴型の2型に分類した.2.短鳴型は, 約0.9秒のチャープと0.5秒の休止をくり返して鳴く型で, 長鳴型はチャープ長が約1秒から60秒以上の型である.3.長鳴型は, 20℃における1秒あたりのパルス数によってさらに4つの基本型に分けられた.すなわち, 東北型(40以上/秒), 信州a型(20/秒), 信州b型(15/秒), 近畿型(10以下/秒)である.4.長鳴型のパルス数には, 地理的変異があり, それらには上記基本型の中間型が広く認められる.5.長鳴型のチャープ長は, 信州a型の場合, 羽化後の日数がたつにしたがって長くなり, 1日の中では昼より夜の方が長く, 約3.5倍となる.
- 1981-12-25