モンシロチョウ Pieris rapae crucivora BOISDUVAL の活動性に対する飛翔剥奪の影響
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概要
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1. モンシロチョウPieris rapae crucivoraの雄成虫を小室に閉じこめて飛翔活動を剥奪した.解放後の実行を3分間観察して, 制限の効果をみた.2. 飛翔剥奪時間の効果を調べるため, 5, 15, 30分, 1, 2, 4, 8, 16, 20, 24, 48時間の剥奪を行った.その結果実行は2, 24時間を頂点とする双峰分布を示し, ランダムな分布を示さなかった.3. 22時間の飛翔剥奪を行い, そのときの温度条件を5, 15, 25, 35℃とする4区について実行を観察した.その結果飛翔した個体数は, 温度の上昇とともに25℃区まで増加したが, 25℃と35℃区で同じだった.また平均飛翔時間は, 25℃区を頂点とする山型の分布を示した.このとき歩行実行は直線型の分布を示した.4. 剥奪解放時から個体が実行を示すまでの時間(潜時)は, 必ずしも実行と一致した傾向を示さなかった.
- 日本昆虫学会の論文
- 1977-03-25