光変調器を用いた直交ループダイポールアンテナによるボアホールレーダ計測(地下電磁計測ワークショップ)

概要

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本論文では、ダイポールアンテナと微小ループアンテナを直交配置した直交ループダイポールアンテナをボアホールレーダシステムへ導入する。これにより、著者が従来から開発してきた光変調器を用いたボアホールレーダシステムで偏波状態の推定も可能になる。坑井内に直交ループダイポールアンテナを配置し、この坑井の外から既知の偏波状態の電磁波を入射したところ、直交ループダイポールアンテナからの出力信号は偏波状態をよく反映していた。さらに、本アンテナを用いたフィールド実験を花崗岩中で行った。直交ループダイポールアンテナを受信アンテナとして、送信アンテナを同一坑井に挿入した。各アンテナでの受信波を用いて開口合成処理を行ったところ、媒質の異方性が存在する深度では、断層やき裂のイメージ結果がダイポールアンテナとループアンテナとでは著しく異なることがわかった。また、異方性が存在しない深度では、両アンテナでは同様なイメージ結果となった。以上の結果は直交ループダイポールアンテナが電磁波の偏波状態の情報を取得できていることを示す。
社団法人電子情報通信学会の論文
2005-10-18