2. 三次救急, 主として外傷, 熱傷
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概要
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高次救急の緊急撮影業務と通常の撮影業務との相違点を述べてきたが, 当院では初療室での緊急撮影業務にCRは使用していない.CRの処理装置が初療室からかなり離れていることも原因の一つであるが, 最も大きな理由は濃度情報が欠落しやすいことと, 高次救急の緊急撮影用の処理用プログラム, アルゴリスムが現在のところ完全でないためである.そのために, 所見を見落とす可能性すら出てくる.しかし, 近い将来, それらの問題点が解決されればCRは初療室での緊急撮影用機材の主力になるであろう.このことからも分かるように, 高次救急における緊急撮影の大きな特徴はorientationを付け, その症例の全容が把握できるように所見が最も読影しやすいX線写真を撮影することにある.そのためには撮影条件をさまざまなパラメータによって修正しなくてはならないがその際の技術データは正確に明記しなくてはならない.高次救急はチーム医療であると言われているが, その一員としての放射線技師は迅速にかつ的確に作業を進め, いち速く正確な画像情報を提供しなくてはならない.高度な技術力を提供するためには, ほかのさまざまなvital dataなどを実際の撮影にfeedbackさせることが重要である.したがって, 放射線技術はもとよりチーム医療を行う上での救急医学の知識と技術をさらに修得し, 救命救急医療の中での放射線技術の対応を確立する必要があると思われる.
- 公益社団法人日本放射線技術学会の論文
- 1992-09-01
著者
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