学術論文のより良い書き方 : これだけは知っておきたい!(学術向上講座)

概要

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本稿は,まだ論文を書いたことがないか,あったとしても数回程度の初学者を対象にした基礎講座である.したがって,何編も書いたことのあるベテランの方々には物足りない点が多々あることと思う.この点は,講座の性格上ご了承をお願いしたい.しかし,長年の間に自分流に固まってしまった作文スタイルを,時に見直してみることも大いに意義あることである.そのとき,本文にそのヒントとなるものを見いだすことができるなら,筆者にとって望外の喜びである.ほとんどの研究者は,研究成果をいきなり論文にすることは少なく,まずは関連学会で発表を行うのが普通である.良い発表は良い論文につながるので,9号に掲載されている本シリーズの「学術発表のより良い仕方:杜下淳次,藤田広志」と,その前版にあたる「より良い学会発表をするために:本誌,Vol157 (2)」も大いに参考にしていただきたい.良い発表ができれば,論文もほとんど出来上がったと考えてよい.また本号には,山下一也名誉会員による寄稿「わたしの体験的作文の技法」も時を一にして掲載されている.これも本稿と大いに関連があるので,ぜひご一読をお願いしたい.
公益社団法人日本放射線技術学会の論文
2003-10-20