英米に於けるニツケル及高ニツケル合金熔接の概要
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概要
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ニツケル並にモネルメタルの電氣熔接に就ては鉛其他の特殊金屬の電氣熔接と共に京都帝國大学熔接研究室に於て岡本赳、西村秀雄兩先生の御指導により豫てより研究し來れるも、鉛熔接の容易なるに比しニツケル及高ニツケル合金の熔接には相當困難なるものあり。幸ひ之が研究結果を發表し得る運びとなりたるを以て先づ一般諸賢の御參考までに現在歐米に於けるニツケル及高ニツケル合金熔接の概要を明らかにせんと欲し本文を草せる次第にして、偶々其意見の實驗結果と相容れざる個所あるとも本文に於ては實驗結果による意見の加へられて居らない點を諒とされ度い。一般にニツケル及高ニツケル合金は瓦斯熔接、電弧熔接(並に抵抗熔接)共に行ひ得るが、此等金屬の熔融熔接が失敗に終る主なる原因は熔融金屬が瓦斯を吸収し易く凝固に際して氣孔を殘し、又酸化物、硫化物等を生成して多孔脆弱の接手となり易く、加えるに此等金屬の高温脆弱性は熔接作業を相當複雜とする爲であらう。此等金屬の熔接に關する各種研究は何れも氣孔少く、強靭なる熔接部を得るを主眼として行はれて居るがこれは熔接操作に關する簡單なる注意と、熔劑及添加金屬の適當なる選擇により容易に解決し得るものとされて居る。
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