排気系対応ステンレス鋼(2) : 耐食材料(<特集>環境対応材料の現状と課題(III) : 自動車排気系)
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概要
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地球環境問題が重要視される昨今,大気浄化やCO_2,NO_x低減による温暖化防止が強く望まれている.自動車産業においてもこれらの地球環境問題に対応するために,燃料電池電気自動車などエコカーの開発が進められている.一方,従来の内燃機関(エンジン)による自動車においても,燃費の向上によるCO_2削減ならびにNO_xなどの排気ガス削減のためにエンジン技術の開発が進められている.直墳エンジンは燃費を向上させCO_2排出量を削減するとともに,燃焼効率を向上させることによりエンジン出力を上げるのに極めて効率的なエンジンである.これに加えてリーンバーン(希薄燃焼)技術に対応する触媒・排ガス再循環装置(EGR)を採用することによりNO_xなどの有害ガスを大幅に削減できる.これらのエンジン技術の進化にともない,自動車用排気系材料も燃費向上のための軽量化やそれにともなう部材の保証期間延長などによって,種々に変遷してきた.排気系材料といっても部位によってその要求特性は異なり,それぞれの部位に応じた特性を有するめっき鋼鈑やステンレス鋼が使われてきた.中でも,自動車全体に使用されるステンレス鋼のうち排気系部材の占める割合は重量で約80%である.排気系材料には高温の排気ガスと接するために特に耐熱性を必要とされるが,部位によっては耐高温塩害性や排気ガス結露環境下における耐食性を有する材料が要求され,それぞれの部位に応じた排気系対応ステンレス鋼の開発が進められている.
- 2003-10-05
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