TFTカラー液晶の低消費電力化
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
10.4型TFTカラー液晶ディスプレイが世に出たのが1989年。この6年間TFTカラー液晶は表示品位の高いフラットディスプレイとして急成長を遂げて来た。今後もディスプレイという幅広い用途に、いろいろな形態で浸透して行くだろう。現在の主用途はノートPCである。今年度のノートPCの主役はA4ノートサイズで、ディスプレイとして10.4型カラー液晶が定着してきた。キーボードのサイズにより現行ノートPCでは、これ以上大幅な小型化は操作性を犠牲にしてしまうと言われている。今後この形でCPUの高速化、高機能化、メモリー容量の拡大、マルチメディア対応のCD-ROM搭載、外部と容易にリンク出来るイージーコミュニケーションI/Fを持った高性能で高付加価値ノートPCへと進んで行くであろう。一方、コンパクト化という事はユーザーにとっては非常に利便性があり、大きな付加価値である。これからの"いつでも、どこでも"のモービルコンピューティングの世界を創造して行くには不可欠である。日本市場においては必ずしも標準キーボードサイズにこだわりはなく、日本人の手のサイズにあったコンパクトなキーボードが受けられている。これらはサブノートPCと呼ばれ8.4型が最適なディスプレイサイズとなっている。昨年度米国でデビューしたサブノートPCはノートPCに比べて、小型、低価格であったが、機能を落としたため期待通りの伸びを示さなかった。今後日本市場を中心に、よりコンパクトで高性能なサブノートPCがその利便性により、ユーザーに満足を与える商品に成長していくと思われる。また、用途別の単機能についての操作性、高機能化の追求により、フラットディスプレイを中心とした新しいPCライクの商品が誕生してくる。いずれにしてもモービルコンピューティング機器として、コードレス、電池駆動が条件となり、電池の高性能化と共に機器の低消費電力化が課題である。その中でも特に表示装置即ちカラー液晶ディスプレイの低消費電力化が最優先課題である。以下、消費電力を大幅に削減した8.4型TFTカラー液晶モジュールの概要と各々開発した要素技術について述べる。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-05
著者
関連論文
- 10.4型カラーTFT-LCDの開発(画像変換装置特集)
- 10)4インチカラーTFT-LCD(情報ディスプレイ研究会)
- 8.4インチ・カラーTFT液晶表示装置とその駆動技術 : フローティングゲート駆動方法の理論的考察 : 非発光型ディスプレイ関連 : 情報ディスプレイ
- マルチメディア対応大型TFT液晶表示装置の開発 : 情報ディスプレイ,無線・光伝送,画像通信システム,画像応用
- TFTカラー液晶の低消費電力化