陸上移動通信用簡易アダプティブアンテナの検討
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
ディジタル陸上移動通における高速伝送の実現では, 遅延波除去対策が大きな課題となる. 遅延波除去技術の一つであるアダプティブアンテナ(以下AAと示す)は, アンテナナの指向性制御により遅延波の影響を除去するため, 特に遅延時間の長い遅延波の除去において有望な技術である. AAをべースバンド信号処理で構築するには, アンテナエレメントの数に対応した復調回路が必要とされ, 容積に制限のある移動局での実現には, 課題が多いとされている. そのため, 基地局側で受信到来方向を基に送信する方向を制御し, 移動局側の遅延波を削減する送信AA等が考えられてきた. しかし, 基地局側の工夫だけではなく, 移動局側においてもAAを用いることができれば, より性能の向上が期待できる. そこで移動局側に用いることを前提にAAの簡略化方法を提案し, その有効性の検討を行う.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-08-13