System on a Chipに向けた高密度混載メモリ技術
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概要
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メモリに要求される性能は、一時記憶用は高速及び容量記憶媒体用は容量 保持電力及び書き込み時間である。現状一種類のメモリ技術で全ての要求に対応することはできず、高密度SRAM、DRAM、高速FLASH、マスクROM等の特長を生かし対応している。 高速に最適な物はメモリセルの読み出し電力が大きい高密度SRAMである。FLASHは読み出し電力が小さく、DRAMは破壊読み出しで高速化に限界がある。 大容量化が進んでいる物はセルの素子数が最小で、加工技術に比例してセル面積が低減できるDRAMとマスクROMである。SRAMは素子数が多くFLASHは高電圧動作のため、素子寸法縮小に限界がある。 保持電力は不揮発であるFLASH、マスクROMが有利である。SRAMも健闘するが応用は狭い、また原理的にDRAMはSRAMより1桁以上電力が大きい。 高密度のメモリの内で、最も早く混載されたのがマスクROMである。一般的にこれがメモリ混載であることすら意識されないが、マスクROMは追加プロセスが必要であり立派な混載メモリである。次にマスクROMの書き込み時間(数週間)短縮のためFLASHが混載された。 DRAM混載はシステムの高性能/低電力化を目指して開発された。DRAM混載のアイデアは比較的古いが、実用的チップ面積で搭載可能なメモリ/論理規模が対応可能なアプリケーションが微細化に伴い急速に増え、話題となっている。FLASH、DRAM共にカスタム製品で量産実績があり、さらに広く展開が計られる段階である。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-08-13