最新の高周波シミュレータの手法とその特徴
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概要
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高周波CAEソフトウェアは、1970年代前半にcompact社が線形シミュレータ「Super compact」を汎用コンピュータ用に販売したのが最初である。ただし当時はソフトウェアおよび汎用コンピュータとも値段が高く、使用できるユーザは限られていた。1984年にEEsof社がPC用線形シミュレータ「Touchstone」を比較的安価で販売し、ユーザ数が増えていった。その後、ワークステーションのスピードと価格が飛躍的に向上し、1988年にHP社がUNIXベースで回路図入力、特性解析およびレイアウト機能を伴う「HP MDSマイクロウェーブデザインシステム」の販売を開始し、高周波CAEもUNIXの時代に入った。その後HP社は、1990年にハーモニック・バランス手法を用いた周波数軸の非線形シミュレータ、1993年にコンボリューション手法を用いた時間軸非線形シミュレータを発表し、高周波回路の非線形特性の解析が自由に行えるようになった。今回は、このHP MDSに使われているシミュレータの種類とその手法について紹介する。
- 1994-09-26