インターネットにおける情報事故と情報通信倫理
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概要
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インターネット、マルチメディアをセールスポイントにして、コンピュータが一般の家庭に入り込んできた。そのコンピュータの機能は今までのものとは比較にはならない。最大の機能は、インターネットを家庭からも利用できることであろう。いずれは、電話ネットワークと同じように、すべての家庭のコンピュータがインターネットに接続している時代がくるであろう。しかし、そういう時代が到来する前に、さまざまな「情報」事故が発生している。「電話社会」や「車社会」は、電話や自動車の台数から見れば、成熟した社会とみてよいであろう。しかしながら、成熟した社会でありながら、電話利用をめぐるさまざまな事件や交通事故が後を絶たない。とはいえ、一定の利用上のルールやマナーあるいは法律の下で、二つの社会は維持されている。電話や自動車のない社会はもはや考えられない。インターネット上での「情報」事故はこれまでの事故とその様相はずいぶん異なる。インターネットの利用者の誰もが「加害者」、「被害者」になりうる。起これば、事故は地球規模で拡大する恐れがある。利用者の多くは、事故の復旧や損害の拡大を防止する手段を持ち合わせていない。そこで、インターネットを利用する場合に、「情報」事故の加害者や被害者にならないための一定の利用上のルールが必要になってくる。これが「情報通信倫理」である。以下において、ユニバーサルサービスと情報セキュリティ、インターネット上の「情報」事故、インターネットと情報通信倫理について、検討を加えたい。
- 一般社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-09-18
著者
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