海底微動アレー探査
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概要
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地震基盤構造調査などに使われている微動アレー探査を海底部で実施した.測定地点は水深が10m以内の内海であり, アレーの最大半径は50mで2重三角形配置とし, 1アレーあたりの地震計は7個である.探査区域の地層・地質構造は, 和泉層群の上位に大阪層群相当層, 段丘相当層および最上位に沖積層が見られる地点で, 和泉層群は断層により寸断され, 段差構造を呈する.観測方法は防水容器に陸上部で用いている地震計を組み込み, 潜水士が平準性を確認して地震計を海底に設置し, この海底地震計より水中ケーブルにて船上あるいは陸上の記録器に結ぶシステムとした.本測定前に予備測定を実施し, 潜水士など作業員の練習・訓練を行うとともに, 海底部で陸上部と同程度の記録が得られることを確認した.今回微動アレー探査を実施したような陸域と海域との境界部には, しばしば断層等が存在し, 地質構造が複雑になっていることが多い.微動アレー探査がこのような区域で地層・地質構造の解明に資する探査手段となるよう, 事例を積み重ねながら深化・発展させてゆきたいと考えている.
- 2001-10-10
著者
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