結晶粒界位置制御による高性能多結晶シリコン薄膜トランジスタ
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概要
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固相成長形多結晶シリコン薄膜トランジスタ(TFT)の特性および特性ばらつきの改善を目的としてTFT内の結晶粒界位置をTFTの活性領域位置と自己整合的に決定するプロセスを開発した.本プロセスでは,コプラナ形TFTのゲート電極をソース-ドレーン領域形成用イオン注入のマスクとして用いるだけでなくチャネル領域ポリシリコンのみのアモルファス化のためにも用いており,ゲート電極およびゲート酸化膜ごしに高エネルギーでシリコンイオンを注入することによってチャネル領域においてはアモルファス化が起こり,ソース-ドレーン領域においてはシリコンイオンが突き抜けてしまうために結晶粒が残存するという現象を用いている.このプロセスを行ったTFTに固相成長を行いチャネル領域での結晶核発生までの潜伏時間よりも早くソース-ドレーン領域からチャネル中央付近まで固相成長を起こさせることにより,結晶粒界の位置はチャネル中央部に一つのみに制御される.この手法をTFTに適用した結果,移動度が60%以上改善され,ばらつきが半減することを確認した.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-05-25
著者
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