CVD-SiO_2/PECVD-SiN_x積層構造ゲート絶縁膜を用いたa-Si・TFT
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概要
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新構造のゲート絶縁膜,熱CVD-SiO_2/PECVD-SiN_x積層構造を用いたa-Si・TFTを開発した.a-Si・TFTではゲート電圧の長時間印加によってしきい値電圧(V_<th>)が変動するが,このV_<yh>不安定性はゲート絶縁膜に大きく依存するため,TFTの信頼性向上にゲート絶縁膜の高品質化が不可欠である.熱CVD-SiO_2膜は膜中へみN原子等の混入がなく,PECVDよりも欠陥密度の少ない良質膜が得られる.TFT特性はSiO_2膜の成膜温度に強く依存し,温度を高くすることで向上する.SiO_2膜を温度430℃で形成したTFTでは電界効果移動度μ〜1cm^2/Vsの優れた特性が得られ,バイアスストレスに対するV_<th>変動が大幅に低減された.TFT-LCDとして駆動した際のV_<th>変動量はPECVD-SiO_xN_yを用いた場合の1/3に低減すると推定され,更に,TFTのサブスレッショルド特性の劣化に起因するLCDの画質経時劣化の抑制にも大きな効果が認められた.
- 1993-05-25