ジャイアントマイクロエレクトロニクスの歴史と動向
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概要
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ジャイアントマイクロエレクトロニクスはガラスのような大きな基板上に微細な素子を形成するもので,アクティブマトリクス液晶ディスプレイ,プリントヘッド,イメージセンサなどの画像入出力機器に利用される新しい技術分野である.その中核をなすのが薄膜トランジスタ(TFT)であり,60年代からその開発が始まったが,実用化は80年代,そして90年代が本格普及期と期待されている.アクティブマトリクス液晶ディスプレイでは,プラズマCVDにより低温で形成可能なアモルファスシリコンTFTが主に用いられており,最近ではパソコン用カラー表示の実用化が始まった.これからは基板サイズの大形化やスループット向上によるコスト低減が大きな課題である.また低温化多結晶シリコンTFTによる周辺駆動回路の集積化も重要なテーマになる.ジャイアントマイクロエレクトロニクスの製造に関しては日本が圧倒的にリードしているが,更に高度なデバイスを実現するためには国際的な連携が必要になろう.
- 1993-05-25