基板表面処理のGaAs界面特性への影響
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概要
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結晶再成長により発生する界面劣化を防止するため,基板エッチング条件並びにエッチング後の保存雰囲気に着目して,有機金属化学気相堆積法により形成したGaAs界面特性を調べた.その結果,基板の最終エッチング処理を塩酸で行った後,大気中に保存すると,界面不純物量が少なく,また界面キャリヤ濃度プロファイルに異常の見られないことを示し,良好な界面を実現できることを示した.一方,同じエッチング処理でも窒素中に保存すると,界面不純物量が多く,また界面キャリヤ濃度プロファイルには蓄積を示すピークが現れ,劣化した界面となることを示した.このピークは,界面に堆積したSi元素によりもたらされていることを2次イオン質量分析により明らかにした.更に,窒素保存の場合には高温での表面クリーニングを行っても付着不純物が除去されにくいために,界面不純物量が増加することを見出した.不純物が除去されにくくなる理由として,表面拡散増加の可能性が考えられる.
- 1999-11-25