焦点の基本周波数変化に関する男女差について : 日本語における一研究
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概要
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日本語において焦点は、主に基本周波数の上昇によって実現される。他方、社会学的理由から、日本女性が声域の高周波領域を多用している事は有名である。もし日本女性が、高周波領域を多用しているならば、基本周波数の上昇を要求する焦点を置いた発話において、その影響はないのだろうか。本研究は、焦点に関するピッチ研究において、性差が存在するか否か検証することを目的とする。東京話者男女六名から得た発話の基本周波数・単語持続時間に関して音声分析が行われた。結果、同等量の基本周波数の増加が男女において観察された。一方、単語持続時間の延伸は見られたが、その結果は統一的でなく、また男女差も認められなかった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1999-10-15