周波数アニーリングによる最適解探索 : 近傍データを用いたフィルタ近似によるローカルミニマムの回避
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概要
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目的関数の微分値を使用しないで, 大域的最適解を探索する最適化手法として, 周波数アニーリング(FA)を提案する.FAは, 低域フィルタを利用した目的関数の平滑化により, 大域最適解を効率的に検出する.また, 畳込み積分で定義される低域フィルタのこう配を, ガウス形の確率密度関数に従って発生させた有限個の評価点での目的関数値で近似することにより, 目的関数の微分値を利用しないこう配法を実現する.低域フィルタのこう配近似の有効性は, 近似値の分散分析により確認され, 適切な確率密度関数で近傍点を選択することによって, 近似精度に次元Mを無関係にできることが示される.また, 2次元問題とパーセプトロン学習のシミュレーションによって, その有効性が確認される.FAは, 局所的落込みや不連続性を有する目的関数に対しても, ロバストな大域的適解を検出できる.
- 2000-11-25