免疫系とHIVの相互作用のダイナミックスと抗原多様性しきい値条件について
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概要
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HIVが, 免疫系のCD4^+ Tの細胞を障害し, AIDSに至るダイナミックスに関してNowakとMayは, 抗原多様性しきい値理論を提案した.抗原の多様性があるしきい値を越えると, 免疫系は対応できなくなってAIDSに至るとする理論である.このモデルは多様性とシステムの安定性を関連づけた点で興味深い.多様性のしきい値が安定性と関連するための数学的構造として, そのモデルの相互作用における非対称性が指摘される.そこで, 本論文では決定論的モデルのみに焦点を絞り, 多様性がシステムの安定性につながる数学的構造について, おもに対称性に着目して考察する.モデルに交差項を導入して一般化することにより, 非対称性を緩めたときに, 抗原多様性がどのように安定性とかかわるかを調べる.特に, HIV側のダイナミックスを記述する方程式の個体数の対称性に着目し, 個体数の比のダイナミックスを導出して解析する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2001-02-01
著者
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