スパッタ法で成膜したSrBi_2Ta_2O_9薄膜の強誘電性評価
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概要
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スパッタ法で成膜したSrBi_2Ta_2O_9(SBT)薄膜の強誘電性を調べた。Sr欠損,Bi過剰のSr_0.70Bi_2.19Ta_2.00O_x薄膜は,下地のTi密着層をアニールすることで,非常に高い残留分極値2Pr=29.5μC/cm^2を示した。Ti密着層アニールによって,Tiの酸素親和性が抑制され,SBTの結晶化過程において酸素が奪われなくなった結果,パイロクロア相の生成が抑制されることがわかった。さらに,SBTの結晶配向において,弱い(111)配向が現れるとともに,強誘電性に寄与しないc軸成分が抑制されることが判明した。薄膜組織は主に膜厚方向に成長した粗大な柱状結晶粒で構成されており,結晶の連続性を有する緻密な組織であった。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2002-03-08