反復フーリエ変換アルゴリズムを用いたキノフォーム複素振幅分布の検出
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概要
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1次元フーリエ変換形キノフォームとして記録された複素振幅透過率分布を,反復フーリエ変換アルゴリズムを利用して検出し,検出結果より作成系の位相記録特性を推定する方法について述べる.ここでは,位相記録特性の推定精度を向上させるために,振幅および位相の両成分に関してキノフォームセル内の空間変動を考慮する.また,アルゴリズムの初期推定解を与える際,回復する対象の近似値が既知であるという知識を活用する.フーリエ像強度分布の測定における,中心サンプル位置の光軸からのずれが回復位相値に与える影響について考察し,これを検知できる構造のキノフォーム位相分布を提案する.写真処理を含むキノフォーム作成系を用いる実験を行い,セル当たり5個のサンプル点で回復した位相分布と,それに基づいて推定した位相記録特性を示す.次に,振幅成分の測定誤差の影響を調べるために計算機シミュレーションを行い,10%程度の平均2乗誤差が加わる場合でも,近似的には位相分布を回復できることを明らかにする.更に,本方法によって回復された位相分布の妥当性や問題点について考察する.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-25