OFDM伝送における高速フェージング変動補償に関する一検討

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高速フェージング環境下において, 比較的長いフレームを用いてOFDM信号を伝送する場合, フレーム内のフェージング変動が無視できなくなるために, その変動を高精度に補償する必要がある.高速フェージング変動補償方式として, フレーム先頭部に挿入した伝搬路特性推定用既知(CE)シンボルを用いて補償された情報シンボルの判定値に基づき, 伝搬路特性推定値を逐次的に更新し, 補償を行う方式が提案されているが, CEシンボルの部分において, 受信レベルの低下に付随して発生する急激な位相変動が生じると, 情報シンボルにおける判定誤りが1フレーム全体でバースト的に発生し, フェージング変動補償の精度が著しく劣化する.本稿では, この問題に対処すべく, フレームの前方と後方にCEシンボルを配置し, 各々のCEシンボルにおける瞬時SNRを検出するとともに, 瞬時SNRが良好な方向からフェージング変動の補償を行うことにより補償精度を改善する方式を提案する.計算機シミュレーションによる特性評価の結果, 最大ドップラー周波数が比較的大きいフェージング環境下において, 提案方式が従来方式と比較して伝送特性を改善できることが明らかとなった.
社団法人電子情報通信学会の論文
2001-10-13

OFDM伝送における高速フェージング変動補償に関する一検討

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