OME2000-80 医薬品における味の定量的評価に関する研究
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概要
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医薬品の研究開発においては、化合物の安全性が不確かであったり、活性が強くヒトによる官能試験が難しい場合が多い。また、苦味の強い薬物では、複数のサンプルの味を比較することができない。そこで本研究では味センサを用いて、各種化合物に対する脂質膜の応答電位パターンを調べ、未知の化合物をこれに当てはめることにより味の予測が可能であることを明らかにした。次に、不快な味の塩基性薬物に酸性多糖類を配合し、苦味マスキング効果を定量的に評価できることを示した。最後に、固形製剤の評価にも応用を図り、口腔内で溶解しながら味として認知されていく過程を評価する方法を考案し、速崩錠の味を測定したところ、実際の口腔内における味の変化をよく再現した。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2000-08-14