たんぱく質結晶化膜の作製と機能評価
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
たんぱく質の機能化膜はバイオセンサー、バイオエレクトロニクス、分子ふるい等での応用が期待されている。こうした機能膜の作製法として我々は極めて薄い液膜中にたんぱく質を閉じ込め配列させる液膜法を開発した。この方法を用いて鉄貯蔵たんぱく質フェリチンの2次元結晶化膜を作った。結晶化膜は分子が同じ方向を向いて並んでいるがたんぱく質は機能部分が表面の一部なのでその向きを制御した。そのためにフェリチン分子間の相互作用を遺伝子工学を用いて変化させ、いくつかの配向の異なる2次元結晶を作成した。作成した結晶化膜が本来の生理機能を持っているかどうか確かめるため個々の分子の鉄取り込み能をみる電子顕微鏡の評価法を確立し、機能評価した。その結果集積状態、温度、湿度、pHにより生理活性の保持能が変化することが見出された。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-10-09