個人識別用DNA情報に関する実証実験報告 (その1) : DNAの採取と短塩基配列の繰返し回数分布の解析
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概要
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個人識別のために用いるDNA情報としては, 全塩基配列のなかでSTR(Short Tandem Repert)と呼ばれる2〜4塩基の繰返し回数の個人差を用いることが考えられる. 即ちSTR座位(ローカスと言う)を複数箇所指定しそこで得られる繰返し回数情報を一定の順序で並べることにより個人識別用IDを生成する事ができる. そこで筆者らはこのようにして得られたIDが実用に供する識別能力を持つか検証するために, 実際の人体のDNAを約350人の提供者の協力を得て採取分析し, 得られた実データをもとにローカスの多重度数と同値確率の関係及びローカス間の相関関係の検証を行うこととした本論文は実証実験の第一部であり, 口腔の粘膜細胞を綿棒で軽く擦ってDNA情報を抽出及び精製し, PCR(Polymerase chain Reaction)後電気泳動法によって得られたSTR解析結果について報告する. 各ローカスにおけるSTRの繰返し回数の分布は, インターネットで既に公開されている統計的分布とかなり近似していることが分かり, 今回採取したDNA個人情報の実測データが以降のDNA-ID統計的解析に良好な基礎データとなることが検証できた.
- 2001-05-11
著者
-
橋谷田 真樹
東北大学大学院医学系研究科社会医学講座法医学分野
-
舟山 眞人
東北大学大学院医学系研究科社会医学講座法医学分野
-
板倉 征男
Nttデータテクノロジ(株):中央大学
-
舟山 眞人
東北大
-
舟山 眞人
東北大学 医学系研究科社会医学講座法医学分野
-
舟山 眞人
日本法医学会
-
長島 登志夫
Nttデータテクノロジ(株)
-
長嶋 登志夫
NTTデータテクノロジ株式会社
-
板倉 征男
中央大学研究開発機構
-
長嶋 登志夫
NTTデ一タテクノロジ(株)
-
橋谷田 真樹
東北大学大学院医学系研究科
-
舟山 眞人
東北大学大学院医学系研究科法医学分野
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