多様なプロソディー音声環境下の思考継続時間への影響 : 発話運動スキーマと発話運動能力との整合性(聴覚,音声,言語とその障害)
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概要
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本稿では,曝露される音声のプロソディーの種類によって,人の思考の状況が変化することを議論する。自分と同じプロソディーに曝される場合,思考の内容も充実し,継続時間も比較的長くなるが,違うプロソディーの場合は,思考の内容が断片的になり,継続時間も短くなる傾向があることを見出した。これまでの認知心理学の研究と自分の経験的結果により,思考のメカニズムを導き出し,プロソディー利用スキーマは無意識のうちに音声プロソディー環境によって変動し,そのスキーマと実際の発話運動能力に整合性があるかないかで思考充実具合が変化するという思考モデルを提案する。この思考モデルを実際人はどのように自覚し人にその状態を伝達できるかを考察する。
- 2003-03-21