一般相対論における非線形性とその宇宙論への影響
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概要
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一般相対論は本質的に非線形力学系に対応している。その非線形性の起源は、一般相対性原理、さらには幾何学の本質そのものにまで遡ることができる。一般相対論を宇宙論に適用した場合、この非線形性が(宇宙の未来・過去に関する)理論の予言可能性に深刻な影響を及ぼしうる。その理由として、(1)宇宙論とは本来、総体的な自然描像を論ずるものであり、「近似」概念と不可分であること、(2)宇宙年齢程度の非常に長時間の時間発展に関心があること、が挙げられる。従って、相対論の予言可能性を分析することは理論的にも実際的にも極めて重要であるが、その困難さのためこの問題は殆ど手付かずであるのが現状である。ここでは、この問題を分析するための基本的手法として、著者による「スペクトル・スキーム」を概観し、そのいくつかの結果を紹介する。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 2003-12-11
著者
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