大脳皮質運動関連領域における視覚入力による運動の時間制御
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概要
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運動前野、補足運動野、および中心前回運動野から視覚始動運動遂行中のサルの神経細胞活動を記録した。ケンダールの偏相関解析を用い、神経細胞の活動の変化点が、視覚入力に依存するのか、あるいは引き続く運動に依存するのかを検討した。視覚入力に関する偏相関係数は、三つの領野から記録された個々の細胞の集団において、運動前野、補足運動野、および中心前回運動野の順に有意に大きかった。一本の記録電極から記録された隣接した神経細胞間の相互相関解析を行った。シナプス前細胞であることが示唆された細胞の75%でシナプス後細胞よりも運動に先行した活動がみられた。さらに運動前野では、他の領野に比較し、この先行時間が長かった。以上の結果から、視覚始動運動における運動前野の役割を考察した。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1993-06-25