特異値分解法を用いた脳波のフラクタル次元推定
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概要
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本報告では,脳波の時系列データから単チャンネルおよび多チャンネル再構成法を用いてアトラクタを再構成する.そして,このアトラクタに対し特異値分解を施す.さらに,脳波に固有な情報を含むと考えられる固有軸,つまり固有値の大きい固有軸を選択して逆変換を行う.また,比較のために,脳波の時系列データにKarhunen-Loeve(K-L)変換および逆変換によりフィルタリンダする.ここで得られた脳波の主成分を含むデータに対し相関次元解析を実施し,その結果について比較検討を行う.その結果, SVDをEEGの前処理に用いた解析により,単チャンネル再構成法においては,いくつかの測定部位において局所的なフラクタル性が,そして,多チャンネル再構成法においては,頭部全体に亘る10chの脳波時系列データの大局的なフラクタル性が確認された.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1995-09-29