ミツバチの条件づけと行動計測のための実験システムの開発
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概要
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ミツバチは, 触角に対する嗅覚刺激を条件刺激, 触角, 口吻へのサッカロース溶液の接触を無条件刺激とする古典的条件づけを獲得することが知られている. この条件づけに関しては, 最近では, 学習獲得前後における細胞応答変化が測定され, 細胞レベルでの学習メカニズムに基づくニューラルネットモデルによってミツバチの採餌行動を表現されるなど, 神経応答から行動にいたる多くの知見が統一的に説明付けられようとしている. 生物システムを対象とした研究を進めていく上で重要な点は, 動物の行動, あるいは応答の正確な計測と定量化である. 本研究では, ミツバチの条件づけのための刺激制御と条件づけ獲得に伴う行動変化をビデオ画像より計測するための装置の開発を行なった. この装置を実験に適用することによって, 条件づけ獲得前後における口吻伸展反射の違いを正確に計測することが可能となった.
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1996-05-24