ラット小脳長期抑圧メカニズムの研究
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概要
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小脳長期抑圧は、シナプス電位の減少として記録されるが、このメカニズムとして、シナプスを担っているAMPA型受容体チャンネルの素過程から、次の三つの仮説により説明できると考えられる。(1) 単一チャンネル電流値の減少 (2) チャンネルキネティクスの変化 (3) シナプス下膜に存在する受容体数の減少。これらの仮説を検証する為に、シングルチャンネル電流記録及び非定常ノイズ解析をラットスライス標本を使って行った。さらに、チャンネルとグルタメイトの反応のモデルに基いて、シナプス電流のシュミレーションを行い、シナプス電流のピーク値に影響を与えるパラメータを推測した。これらより、仮説の(3)及びグルタメイトの受容体に対するアフィニティの減少により長期抑圧が説明出来る。
- 社団法人電子情報通信学会の論文
- 1997-10-13
著者
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小島 比呂志
記憶学習機構研究チーム、フロンティア研究システム、理化学研究所
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イレバ リリア
記憶学習機構研究チーム、フロンティア研究システム、理化学研究所
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市川 一寿
富士ゼロックス(株)基盤技術研究所
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市川 一寿
金沢工業大学
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市川 一寿
富士ゼロックス
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