42GHz ハイビジョンワイヤレスカメラ用小型送受信装置

概要

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ハイビジョンワイヤレスカメラに適した伝送方式を提案し,42GHz帯の小型送受信装置を開発した.本方式は,カメラ出力に何ら信号処理をせずそのままでFMし,直交円偏波を共用して伝送する方式である.この方式により,装置の小型・軽量化(送信装置:5kg)を図ると共に伝送帯域幅を狭帯域化(80MHz)した.また,本装置実現に必要な42GHz帯キーデバイスである直接FM変調器(変調感度:20MHz/V),HEMT電力増幅器,直交円偏波給電系(交差偏波識別度:23dB以上),低雑音コンバータ(雑音指数:5dB以下)およびIF帯の簡易交差偏波干渉補償器を開発した.送信装置のアンテナは,受信装置からの10GHz帯の送り返し信号を利用して自動方向調整している.本装置は,送信出力25mWで伝送距離約250mであり,SN比は48dB(Y信号)である.また,当所で開発したハイビジョン2/3インチ小型CCDカメラと一体化して用いることができ,バッテリー1個で1時間近い運用が可能である.
社団法人電子情報通信学会の論文
1993-08-25